3〜4年で卒業してしまう学生団体とは異なり、何年間も続けようと思えば続けられる社会人オケは比較的長期的な視点でプログラムを組むことができます。設立から20年近くたち、転機を迎えているクリマンにとって、今回のプログラムは新たな方向性を示しているのでしょうか?
まずは、長いことご無沙汰していた設立時からの指揮者、中村亨さんを迎えたことが今回のポイント。古き良きクリマンを知っている、そしてクリマンの欠点をも知り尽くしている中村さんの新たな取り組みはいったいどのようなものになるのでしょう? メンバーの一人として大変興味深いものがあります。もひとつ、オリジナルの特集を組んだこと。今回はマネンテを取り上げることになりましたが、一人の作曲家の作品を集中して演奏するのは19回の歴史の中で初めてのようです。下手をすると作風が似た作品で変わり映えのないステージになってしまう恐れもあるのですが、いかにマネンテという作曲家の本質を捉え、そして3つの作品の「違い」を表現できるかがポイントとなりそうです。ちなみに今回ワタクシは、数曲、編曲することになったので、そちらもあわせてお楽しみいただければ幸いです。(2002.7.1.)
|