Last Updated.2000/1/4
- 97/ 7/ 6 San. 第70回青少年音楽祭/NHKホール
- 97/ 6/ 7 Sat. ボストンポップスコンサート/東京国際フォーラムホールA
- 97/ 5/24 Sat. 第5回エバーグリーンコンサート/練馬文化小ホール
- 97/ 3/ 8 Sat. オルフェウス第6回定期演奏会/かつしかシンフォニーアイリス
- 97/ 3/ 2 Sun, クリスタル第13回定期演奏会/武蔵野小ホール
- 97/ 2/16 Sun. 跡見短大MC第36回定期発表会/跡見学園小講堂
(注)曲名等は正式表記しておりませんので、ご了承下さい。
<はむらぼの辛口演奏会レビュー>
第70回青少年音楽祭
久しぶりにジュネスに行ってきました。最後に行ったのが、まだ整理券&全席抽選でしたので、もう何年も前のことになりますね(苦笑)。で、一言で感想を言うと、マンドリンの特殊性が目立ったという演奏会だったかな(笑)。さて、それぞれの部門別にコメントを少々。まず、今村先生指揮のマンドリン部門。ベルッティの「黄昏前奏曲」は、めずらしく木管楽器@鳥の声がはいったバージョンでした。かなり遅いテンポ設定でしたね。ところが、盛り上がるところはそうとう強引に(笑)引っ張っており、今村先生がイタリア熱血音楽を目指しているように思われました。そうそう、冒頭のチェロの和声があまり和声で聞こえなかったのは緊張してたせいですか?(笑) 下の音が強くて上の音があまり聞こえませんでしたよ。
アマディ「蛍の舞曲」では、あのような小曲を大編成で演奏する難しさが印象に残ってしまいました。今村先生のテンポのゆれに対して、どうしても演奏者は後から付いていってしまうのですね(べつに演奏が遅れているわけではないですよ。音の勢いが、誰かに引っ張られているという雰囲気なのです。音楽そのものが持っている「前に進む力」があまり感じられなかったのです)。第1主題の2拍目裏のアクセント単打(1stですか? 2ndも有りましたっけ?)があまりきれいに音が抜けていなかったように思いました。
ボッタキアリ「交響曲ジェノヴァへ捧ぐ」は、初めての曲で、善し悪しがあまり良く分かりませんでした。全体では長いんですけど、部分部分が短いぞ、という変な印象を受けましたよ(苦笑)。おそらく管弦楽版をマンドリン編曲したような音使いだったんで、木管など、もう少し色彩感があれば、わかりやすい曲になったかもしれません。でも、この辺は、私の勉強不足ですね。
で、演奏自体は、全体的に思ったより健闘しているな、という印象でした。マンドリンパートはきれいに音が揃っていて、いい感じでしたよ。でも低音系が人数の割に迫力がなく、説得力のある音ではなかったような気がします。パワーがないというか、パワー全開にすると音が汚くなってしまうとか...苦笑。ベースとかももっと存在感があった方が良いと思いました。もっとも、2階席隅で聞いていたので、席の問題もありありなのでしょうけどね。そうそう、今村先生、ひざ下までかがんで指揮を振るのは反則だと思いますよ(笑)。
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合唱部門のデュリュフレ「レクイエム」は、この演奏会の最大の注目曲でした。冒頭のバスの合唱が大変きれいでしたね。でも、だんだんと曲が重くなっていったような気がして残念。オケもすごくきれいだと思った瞬間、音程が怪しくなったりと(苦笑)、不安定さがぬぐえず、曲のもつ透明感がだんだんとなくなってしまったような気がしました。ソプラノなどの女性合唱も、だんだんと声質に透明感がなくなっていませんでしたか? でもなんとか終曲は、冒頭の雰囲気を思い出したようで、とてもいい演奏になったと思います。ということで、この手の曲は、緊張感や静寂、透明感、盛り上がりを一定のレベルに維持するというのがたいへん難しいのでしょうね。
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オーケストラ部門のバルトーク「管弦楽のための協奏曲」は、まさにJMJのような団体でやるためにある曲ですな(笑)。マンドリンとは対照的に、ベースがたいへん上手だったと思います。木管も良かったですね。パーカスも大変安定感がありました。ホルンが少し不安定だった個所があったかな? いずれにせよ、みなさんこの難曲を良く弾きこなしたな、という印象を強く受けました。最後の楽章でアンサンブルが乱れた個所がありましたが、全般的には大変良かったと思います。強いて難点を挙げるとすれば、あまり民族民族していなかったかな。どろどろとした印象が受けられれば、この曲らしさ(下手をするとイヤミになってしまうんですけどね)がもう少し出たかもしれませんね。ちょっとスマートすぎて真面目な演奏だったかもしれませんね。
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で、冒頭のマンドリンの特殊性のことですが、何が特殊かというと、「音の感じ方」「リズムの感じ方」がマンドリン演奏ではどうも変なんですよ。当方が、数年前に国分誠先生指揮のJMJコンサートに参加した時、「ハクハク(拍拍)しないで」ってずいぶんと注意されました。それ以来、ずいぶんとこの事は気になっているのですが、この音楽祭でもそれが大変目立っておりました。特に、マンドリンオケの低音パート(チェロやローネ、ギターなど)は、ものの見事に頭をこっくりこっくりと肯きながらリズムを取っているのです(おそらく音の感じ方が、すべてダウンビートになっているのでしょう)。弦オケや合唱の人達も注意してみてみましたが、誰一人として肯きリズムを取っている人はいませんでした。もちろんパッセージにもよるのでしょうけど、デュリフレでもバルトークでも、肯きリズムの個所はたくさんあるんですよ(笑)。それでも、正直に頭をこっくりこっくりしてた人はいませんでした。楽器の特性ということもあるのでしょうけれども、大変気になったシーンでした。
たぶん、マンドリンオケの方が、あまりいい意味ではなく(苦笑)、特殊なのでしょう。あえて恣意的に決め付けるならば、マンドリンオケの演奏者は、初めにリズムありきで、それにあわせるという哲学を、一方、弦オケや合唱では、リズムを自分達の音や声で作り出す、という哲学があるのではないでしょうか。音楽にとっては、決定的に差がでてしまうので、みなさん、少し考えてみてはいかがでしょうか?
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それと、マンドリン演奏ですけど、どうして音楽が前に進んでいかないんでしょうね? 非常に好対照だったのが、今村さんのオーバーアクションと冷静なマンドリンオケ、尾高さんの淡白な指揮と生き生きとしたオケ。そういえば先日、ブーレーズの指揮をテレビで見ましたが、この人の味もしゃしゃらもない指揮棒で、どうしてあんなにも明確なクリアな音がでるんだろう、とたいへん不思議に思いました。
黄昏では、基本的な路線が、以前エバーグリーンコンサートで演奏した笹崎譲さんの解釈と同じだったんで(プッチーニ風イタリアオペラ的解釈)、それと比べてしまうと曲の持つ不完全さ(!)が目立ってしまいました。メロディや和声がどうも足りなさすぎるのですよ。管の使い方も変で、あまり効果的ではなかったかもしれません。オリジナル版にある指定なのでしょうけど、どうせならもう少し単独で使えばきれいになるのに、と思いましたよ。ということで、オリジナル版黄昏でもいいなと思えずに、やっぱりあまり大した曲じゃないなと思ってしまいました(別に笹崎版を誉めているわけじゃないんですけどね...苦笑)。
で、黄昏の鳥の声では、木管と弦がずれてしまいましたよね? あれは木管が遅れたのですが、どうしてだかみなさんわかりますか? もちろん、アンサンブルの練習を十分にしていなかったのでしょうけれども(笑)、根本的な理由は、音楽の感じ方にあるのだと思いました。
木管や弦は、自分の音と他人の音があわさって、わんわんわんとひとつに共鳴するんですよ。だからその音(鳴り)を頼りに、リズムを作ったり和声を重ねるんで、音を出す瞬間とその鳴っている時間とが微妙にずれているんです。つまり、実際のテンポよりも「かなり早い時間に」音を出すという行為が行なわれるのです(ボウイングを始めるとか、管に息を吹き込むとか)。だからこそ、指揮者の先入(棒が拍を出してから、その後に音が出ますよね。あれば棒の合図と同時に音を出す行為を始めて、でも十分音になるまでの時間があるんで、実際には早く棒をふっている、あるいは音が遅れて出てくる、というように見えるのです)があるんですよ。
→ この後れが、管楽器が遅くなってしまった理由でしょう。管は管で、
自分達は指揮にあわせた、と思っているはずですよ(笑)。→ といっても、この辺の表現や解釈は、誤解を招くかもしれませんね。口下手で
すいません。みなさんの気分を害してしまったらごめんなさい!!マンドリンオケでは、どの楽器もおしなべて、その余韻で音をあわせることが難しいのでしょう。マンドリン合奏で、音がわんわんわんと共鳴することってめったにないんですよ。よっぽどドロドロとしたボッタキアリなど演奏すれば別ですけど(笑)。ということで、わんわん鳴らない以上、大きい会場で演奏するには無理があって、私のまわりのほとんどの人が「音楽祭は聴くものじゃなくて参加するものだよね」って、悲劇的な(笑)感想しか持ち得なかったのは残念でした。
オケ曲で、音の固まりが体中にぶつかるときってありますよね、金管が鳴りまくるときとか(笑)。ああいう体中が震える感覚というものを、マンドリン合奏でも体験したいというのは無理な注文なんでしょうかねえ(苦笑)。
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<はむらぼの辛口演奏会レビュー>
本来ならば、マンドリン演奏のレビューが中心なんですけど、たまたま最近見ましたんで(笑)、ちょっとばかり感想を。で、何はともあれ、楽しかったですねえ(喜)。たぶん東京1の集客数で、ステージ上はマイクだらけ。生の音はほとんど聞こえず(苦笑)、全部PAを通した音でした(でもとっても自然な音で、技術的にはそうとうお金かけているようでしたよ)。曲は、「美女と野獣」「グレンミラー」「タイプライター」「スターウォーズ」などなどおなじみの曲ばかり。それにしてもあの若い指揮者キース・ロックハートでしたっけ?(最近CDをいくつか出してますね。ジョン・ウィリアムズの後任です)って、大した人のようです。音楽の持つ力というのを十分知ってて、それを心底楽しんでいました。アンコールは3曲。当方にとっては、どれも大変思いれの深い曲でして(もうツアーは終わりですから種明かししていいですよね。スターウォーズ「酒場の音楽」、宮川泰「宇宙戦艦ヤマトのメインテーマ」、スーザ「星条旗よ永遠なれ」でした)ごくごく自然にスタンディングオベーションが沸き上がりました。
先日ニュースでこの日の映像が流れてましたんで、もしかしたら衛星放送とかで放映されるかもしれませんね。
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<はむらぼの辛口演奏会レビュー>
自分で指揮を振った演奏会の辛口批評はできませんので(笑)、当日の感想を少々。春の演奏会シーズンとしては最後に近かったこと、ビアンカフィオーリとのバッティングがあったこと、アメディオのサマーコンサート練習の初日であったこと、そして何よりも当日大雨であったことなど、大変逆風下でのコンサートでした(苦笑)。そのため、どうしてもお客さんが少なかったですね。その中で足をお運びいただいたみなさま、この場を借りてお礼申し上げます。演奏そのもののテープをまだちゃんと聞いておりませんので、詳しい批評はできないのですが、アンケート集計によれば、ヴェルキの「組曲第2番」の人気が比較的高かったようです。モーツァルトのK136もそこそこ好評。どうしても中だるみしてしまうということで、各部の真ん中の曲はあまり人気がありませんでした。もちろん、幕間のお楽しみ「ささざきゆずると奥多摩くわるてっと」も大好評でしたね(喜)。実は、今回、大変練習不足でして(苦笑)、1曲目はなんと当日になってようやく譜面を出したのでした(笑)。
さて、本来ならばもう少し一つ一つの曲の批評をすべきなのですが、いろいろとありまして(苦笑)、ここではアマチュア演奏会の成功についてちょっと考えたことを書いてみましょう。商業的にもうかるという演奏会はアマチュア団体ではほとんどないでしょうから、その基準は「多くの人にとっていい演奏ができた」「演奏者が満足した」「お客さんが喜んでくれた」「練習の成果がでた」などでしょうか。
とくに今回アンケートを集計してみて特徴的だったことが、「会場が家に近かった」「無料の演奏会だった」との理由を挙げてお越しいただいたお客さんが多かったこと。メンバーの友人が来る、というのはどこの団体でも一緒でしょうが、まったくの無関係な方でもこのような条件が整えば、かなりの人数の方が演奏会にお越しいただけるようです。こうした「本来のお客さん」をできるだけたくさん抱えること、そしてそうしたお客さんに「次回も行ってみようかな」と思っていただくことが、演奏会が成功したという一つの基準になるのではないでしょうか。この意味で、今回の演奏会によって、EMEという団体が小さな小さな1歩を着実に歩み始めたといっていいと思いました。
ちっとも辛口批評になりませんでしたね(笑)。どうかご容赦を。
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<はむらぼの辛口演奏会レビュー>
当方、初めてオルフェウスの演奏会に行きました。といっても、第2部からでして、一番聴きたかったファルボの四重奏曲を聴くことができませんでした(苦笑)。で、藤掛廣幸さんの「星空のコンチェルト」と二橋潤一さんの「マンドリンオーケストラの為の妖精組曲」ですが、あまりこの手の音楽が好きではなかったので、申し分けありません、それ程強い印象を受けなかったんです。これは良い悪いというレベルではなくて、単に好き嫌いの問題ですね(苦笑)。聴きやすい曲であったことは確かなのですが、例えば二橋先生の曲などは、いろいろなシーンで「あ、この部分は、○○という作曲家(ラベルとかレスピーギとか)の△△って部分にそっくり!」って思ってしまって、曲の全体構成とか、なぜその音が必要なのか、という必然性があまり感じられなかったんです。かといって、無条件にきれいな音楽だな(例えば武満さんの曲とか、ディーリアスとか)とか、とってもくさいんだけどいいよね(例えばチャイコフスキーとか吉松さんとか)って思えるほどの感動はなかったんですよ。当方の当日の体調があまり良くなかったせいも多分にあるんで(笑)、みなさんのご感想とは全然違うかもしれませんね。そうそう、内緒かもしれませんが、某パートがそっくり落ちてしまって実は冷や冷やだったんだ、って話聴きましたけど、ちっとも気が付きませんでしたよ(笑)。
演奏そのものですが、トレモロが大変きれいだという印象を強く受けました。これはホールの残響のせいも多分にあるんでしょうが、各パートの音が大変良くひとつにまとまっていましたね。これはマンドリン演奏では、実は少数派の部類にはいるもので(苦笑)、それだけでもメンバーのみなさんにいつまでもこの調子で頑張って欲しいなあ、との感想を抱きました。多くの団体って、ある特定の人の音色に支配されているんですよね。その人を中心にまわりが音色を補足するって図式ですね。でもこの日の演奏は、それぞれのパートがそれぞれで大変良い感じにまとまっていました。加藤君@コンマスのトレモロが早くて音色が均一になっている、という点も大きいのかもしれませんね。そうそう、当方は、基本的にはマンドリンのトレモロは早い方が表現力が広がると思っております。早くできるけど早くしない、というテクニックがあれば、きっといい雰囲気をだせるんですよね。まあ、この点は議論の余地がありそうですけど(苦笑)。
オーケストラでは常識的なことなのですが、音色が良い感じで一つにまとまる、ということを再認識させてもらった演奏会でした。
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<はむらぼの辛口演奏会レビュー>
もうずいぶん昔のことですので記憶が...苦笑。7月にクリスタルの総会があるはずで、その時に演奏テープをもらえるはず。この時点でまた改めてご報告しましょう。なお「チャイコの弦セレがとても迫力があった」との感想が多かった、という記憶がわずかながら残っております(笑)。それにしても、青山さんのソロステージで弾かれたピアソラの「タンゴの歴史」は、もともとフルートとギターの曲ですが、当方とっとも好きな曲!この難曲をマンドリンで弾いた青山さん、大変お疲れ様でしたね(笑)。
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当日は所用により会場には伺えませんでしたが、録音テープをいただきました。1年間、いろいろと世話をしてきた団体なんで、客観的にはなれないのですが(笑)、大変感動的な演奏会だったようですね。演奏の善し悪しではなく(苦笑)、クラブの存続という危機状態から、何とか演奏会が開けた、そして1年生がここまで成長してくれた、という感慨を関係者のそれぞれがもったことでしょう。テープを聞いた感想としては、演奏会として少し短く、お客さんの満足度がどの程度だったのかは、ちょっと疑問ですね。1部では、サウンド・オブ・ミュージックから何曲か演奏されましたが、「マリア@ジュリー・アンドリュースはもっともっと心の底から唄を唄ってるよ」って印象を持ちました。唄うことが楽しくてしょうがない、という曲なのですから、もう少し表情豊かに心の底から演奏して欲しかったなあと思いました。
終曲のモーツァルトは当方が編曲したのですが、いくつかの編曲上の狙いが予想以上の効果をあげており、結構満足しております。でも、みなさん、モーツァルトの音楽をもっともっと勉強しなくちゃね(笑)。音楽の持つ軽やかさとか、前に進んでいく力、というものを、肩の力を入れずに自然に表現できると、モーツァルトはもっともっと身近な存在になりますよ。コーチ陣のいっそうのご指導に期待しておりますです。
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