メトロポリタン・マンドリン・オーケストラの歴史 ここでは、過去の演奏会プログラムを一覧できます。音源の一部は公開していますので、こちらをご参照ください。
第1回演奏会 ※詳細については、楽団までお問い合わせください。 第2回演奏会
ブラームス/笹崎編 弦楽六重奏曲第1番 第3回演奏会 ※詳細については、楽団までお問い合わせください。 第4回演奏会
ミラネージ 序曲「愉快な仲間」 第5回演奏会
鈴木輝昭 「僧園幻想」(委嘱初演) 第6回演奏会
西岡達彦 2台のマリンバとマンドリン・オーケストラのための「3つの間奏曲」(委嘱初演) 第7回演奏会 ※詳細については、楽団までお問い合わせください。
第8回演奏会レビュー
ヴェーベルン/笹崎編 「弦楽のための緩徐楽章」 当方がコンサートマスターを勤めた演奏会なんで、あまり辛口にはならないんですけど(笑)、記憶に残っている分だけ若干のレビューを。 で、演奏の出来は4〜5割くらいですかね(苦笑)。今回はヴェーベルンや北爪道夫先生の委嘱作品、アルベニスのイベリアをやったのですけど、練習不足が否めない演奏会でした。いろいろとごたごたがあって、譜面が出るのが遅かったり、練習会場を取れなかったり、メンバーがそろわなかったり、アマチュアオケの悪いところがたくさん出てしまいましたね(笑)。そういう意味で反省の多かった演奏でした。 実際の曲の方ですが、ヴェーベルンの「緩徐楽章」は、ちょっと重たい演奏になりすぎたかな。こういう曲は、決して後ノリになってはいけないと思いますが、テンポが遅い分、どんどん音を引きずってしまって、前に進まない演奏になってしまいました。メロディの受け渡しが上手くいかず、緊張感の緩急があまり出なかったと思います。演奏会の1曲目にやるもんじゃないのかな(笑)。 続いて委嘱作品。「CANTO」という11分くらいの曲なんですけど、これは本番が一番良かったです。緊張感がずっと続きましたね。延々とトレモロの長い音符がfやffで続くので、演奏者はとっても疲れるのですが、長い音がどんどん重なっていき、徐々に音が変わっていく手法は、とっても新鮮でした。欲を言えば、グリサンドやポルタメントなどが連続的に、あるいは、より直線(あるいは曲線)を描くように表現できれば、もっと効果があったと思います。マンドリン系って、新しい拍になる前にふっと一瞬音が抜けるんですよ。このために、リズムが拍々したり、緊張の糸が一瞬抜けてしまうんです。マンドリン奏法上、この克服は難しいことなんですけど、気持ちを抜かなければ決してできないことじゃないと思ってます。 アルベニスのイベリアは、隠れた名曲中なのですが、やはりスペインのリズムを50人のオケで揃えるのは至難の業ですかね(苦笑)。当方、一番好きな「エボカシオン(喚起)」が今一つ雰囲気を作れなかったことが残念。指揮者の小出先生も100%満足の演奏ではなかったようです(汗)。でも、難しい曲に挑戦して、そこそこの満足感を得られたのは、やはりアマチュアオケの特権ですよね(笑)。
第9回演奏会レビュー
ベルク/笹崎編 「ピアノソナタ作品1」 結論からいうと、演奏者は、指揮者の小出先生も含めて、かなり満足できた演奏会になりました(大喜)。充実感があったというのかな? これは練習のプロセスがそうだったし、当日の演奏もそこそこのレベルに達していたという意味での満足感だと思います。事実、どうしようもないような事故はなかったしね(笑)。ということで終演後、ホワイエで行われた打ち上げでのメンバーの嬉しそうな顔が印象的でした。 で、ワタクシにとっては、ぢつはこれがちょっとムムムなんですけど(苦笑)。。。個人的には、1曲目のベルクを大失敗してしまって、練習では一度もミスらなかなったようなところを失敗したのがなんとも心残り。プログラムの中で一番好きな曲だったので、それだけに動揺を隠せないです。っていっても、それほどミスは目立たなかったと思いますけど。。。(^^; 2部は挽回して、とっても素直にリラックスして、いい感じで演奏できたかな? ムムムといったのは、今回の演奏会が、どこまでお客さんに伝わったか? ということなんです。演奏者としては、近年では珍しいほど大変満足いく演奏会だったと自賛できるんですけど、それがほんとにお客さんに伝わったのかどうかという点で、ちょっとばかり心配(涙)。確かに練習でできたレベルの8〜9割くらいは、本番で力を出せたと思うんですけど、それはあくまでも我々の練習レベルが基準。お客さんが要求するレベルってのに、どこまで達していたかは難しい判断なんですよね。もちろんお客さんは人それぞれでしょうから、例えば音のきれいさを求める人、音楽的な解釈を求める人、演奏者の気持ちが伝わることが大事と考える人、などなどそりゃ千差万別。その中で、我々演奏者が少しでもお客さんのニーズを汲み取って、顧客志向を打ち出していたかというと、うーん、ちょっと自信なさげ(苦笑)。 とくに音楽的な解釈などを考えると、2部のフランス音楽については、あまり自信がないんですよね。もっとも我々の理想が、例えばデュトワ&モントリオール響とか、クリュイタンス&パリ管なんかの世界一流と比較しているからなんだけど(笑)、フランス音楽がもつ「粋」とか「エスプリ」をどこまでだせたのかな? 練習でもなかなか「フランス」を感じられなくって苦労したんだけど、それでもごく瞬間的に(苦笑)ものすごくいい感じが出せたことがあったんです。だからこそ、本番でどの程度伝わったかが問題。メトって団体は、単に集まって楽器を弾くことだけが目的ではないんで、ある意味では結果を出すことが大事なんです。本番までの過程が大事という、プロセス重視のコンセプトを否定するつもりは毛頭ないですが、メトとしては結果も重要なのです。そこが今一つ自信がないという点では、みなさんの厳しい評価をたくさん聞きたいかな?(恐)。 で、どうしてそこまで不安が残ってしまうのかってことをいっしょけんめ、考えたんですけど、きっとこういうことなのかな? ちょっとキザな言い方で恐縮ですけど、メンバー全般的に「愛」が足りなかったんぢゃないかって説。フランス音楽を一括りにすることは必ずしも本意ではないんですけど、それでもラヴェルとかドビュッシーの音楽って、演奏者にものすごい「愛」を求めるものだと思うんです。それも「人」とか「神」に対するものではなくて、「音楽」そのものに対する「愛」。音楽に対する限りない「愛おしさ」が、きっと演奏の善し悪しを決めるんぢゃないかなあ。もちろん、メンバーみんなが演奏そのものに四苦八苦する中(苦笑)、少しずつ曲を好きになってくれて、演奏そのものを楽しんだんですけど、それはまだすべてを超えるほどの「愛おしさ」までには達していなかったかな? もしかしたら、単に余裕のある演奏ができたか否かってことなのかもしれないけど(笑)、マンドリン音楽に対する「思い入れ」とはちょっと違う「愛」について、考えさせられた演奏会でした。 ま、そんなこんなで、満足半分、よくわからない半分ってな複雑な心境なんですけど(苦笑)、1部ラスの「眠るヴェニス」は比較的いい感じで演奏ができたと思います。トレモロと単打が同時並立的に進行するってコンセプトの曲なんですけど、初めて聴く人にはずいぶんと抵抗のある音楽だったかもしれませんね。それでも、直前に作曲者の近藤先生ご本人から指導を受けまして、これが演奏にはずいぶんとプラスに働きました(大吉)。これからは、難しい音楽を「理解して弾く」だけでなく、「理解してもらえるように弾く」ってことが課題になったかな。(^^;
第10回演奏会 1999年9月4日(土) 御茶ノ水カザルスホール
レスピーギ/笹崎編 交響詩「ローマの噴水」
第11回演奏会 2000年9月4日(土) 御茶ノ水カザルスホール
ベルク/笹崎編 ヴァイオリン協奏曲
第12回演奏会 2001年9月22日(土) 御茶ノ水カザルスホール
池辺晋一郎「マンドリン・マンドリアーレ」 今回はCDを作成しました。詳細は、こちらのサイトをご覧下さい。
第13回演奏会 2002年9月21日(土) 御茶ノ水カザルスホール
スクリャービン/笹崎編 「夢」
第14回演奏会 2003年10月4日(土)トッパンホール
ベルク/笹崎編 「ピアノ・ソナタop.1」
第15回演奏会 2004年9月11日(土)トッパンホール
フランク/笹崎編 交響詩「プシュケ」より第4曲「プシュケとエロス」
第16回演奏会 2005年9月24日(土)日大カザルスホール
松平頼暁 「Bee in the Cage」(ソプラノ独唱:太田真紀)(委嘱初演)
第17回演奏会 2006年9月17日(日)日大カザルスホール
カッセラ/笹崎編 「小管弦楽のためのセレナータ」より第4曲「カヴァティーナ」
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