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お気楽な日々達2004年9月分

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2004/9/14 Tue.

●本番が一番良かった、、、って感想は、ふつーメンバーから出てくるのですが、正直あまり好きでないです。コンマスとしては、嘘つけーってことが多いんでね(笑)。で、ワタクシ的には、良い演奏をしたときは、どうだったのかあまり良くわからないことが多いです。もしかすると放心状態になってしまって、客観的になれない瞬間なのかもしれません。唯一、非常に時間が短く感じるときが、良い演奏をしているような気がします。マンドリンを続けて18年になりますが、本当に自信をもって良い演奏だったというのは、うーん、、、そんなカンペキな演奏をした記憶は、、、笑 みなさん、どうですか?

●良い演奏の集合体が良い演奏会ってことでもないんですけど、この良い演奏会というのが非常に難しいです。この辺りは、一人部屋のおかテリさんが一過言ありそうですけど(今年の7月の新記をご覧下さい)、最近では聴衆も演奏会当日までのプロセスを楽しまないと、なかなか演奏会に集中できない、とくに知らない曲だとそれが顕著だなあと思っています。自分自身がそうなのですが、他の団体の演奏会に行っても、盛り上がれずに演奏者との距離を感じてしまうこともあって、演奏そのものにのめり込めないことがあるのです。なので、これまで以上にWebの力を考えるようになっています。某所のレビューにもありましたが、本番直前にメト責任者のしょーやまさんがブログで曲目解説をしてたら、その予備知識が演奏に集中させる、演奏に関心を持たせるきっかけになったとのこと。予備知識と表現しましたが、何も曲目解説だけでなくても良くて、演奏に対する心構えや指揮者の魅力、演奏者のパフォーマンスなどなど、なんでも良いと思います。演奏団体として、本番までの情報発信のあり方を、もう少し真剣に考えようかなと思うのです。

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2004/9/13 Mon.

●チョロチョロと思いついたことをつらづらと。。。メト終了後の二次会で、小出先生や師匠らと、自分たちの演奏@録音を良く聴くか?という話題になりました。小出先生が師事した指揮者の山田一雄は、演奏会が終わると必ずその日にスコアを読み返してレビューをするというエピソードも伺ったり。。。私自身、コンマスという立場から、自分の音が比較的明確に録音に残るので、何度も何度も良く自分の演奏を聴く方だと思います。それも演奏会が終わった直後に。で、自分の演奏がちゃんと意図通りの音になっているかを確認。最近では、細かいパッセ−ジがちゃんと聴こえるか? 中膨らみの気持ち悪いフレーズになっていないか? 心地良い音色(例えばマンドリニストの青山忠さんのような音)になっているか?などでしょうか。自分自身、たくさんのクラシックCDや演奏会を聴いて、それなりに批評する耳を持っていると自負しているので、自分の演奏を一番客観的に評価できるのも自分なのかなと思っています。もちろん時には落ち込むこともありますけど、これは演奏者として伸びるために不可欠なステップだと思います。

●で、メトの話に戻ると、メトメンバーは練習やリハ時に抜け出して自分たちの演奏を聴くことが日常茶飯事なのです。指揮者やトップもそれを積極的に受け入れています。実際、フランクやラヴェルのリハでは、入れ替わり客席で聴きましたよね。でも、今回気づいてしまったのが、ラフマニノフのリハの時。ほとんどメンバーみんなが演奏してしまって、誰も客席で聴いていなかったんですよね。難しい曲だし、リハの時間が押していたので、1回くらいはさらっておきたいという気持ちは十分に理解できるものです。でも、やっぱり演奏を客観的に聴いて欲しかったな。きっとこれが本番でも出てしまった。「自分だけが」演奏することに集中してしまって、お互いを聴き合ったり、顔をあげてコミュニケーションすることができなかった。その余裕がなかった。これは大いに反省すべき点だと思います。難しい曲だからこそ、どうすれば余裕をもって演奏できるか、ギリギリまで練習する箇所と、そうでない箇所(場合によっては技術的に無理と判断して、そのフレーズを弾くのを諦める判断があってしかるべきだと思います)とのバランスをどうとって、いかに練習時と同じパフォーマンスを出すか、失敗したときのリカバリをいかに早くとるか? そんな合奏技術、アンサンブル能力を一人一人のメンバーが身に付ければ、もっともっと良い演奏ができると思うのです。

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2004/9/12 Sun.

●まずはメト演奏会、無事に終了しました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。集客は6〜7割くらいですかね? 300名前後のみなさんにお聴きいただきましたが、欲をいえばもう少し多くのお客さまにお越しいただきたかったです。もっとも、自分自身もいっぱいいっぱいの中、なかなか宣伝やお誘いができませんでしたから、良しとしなければいけませんね。演奏の出来ですが、1部は結構良い感じで演奏できたと思います。狙い通りのサウンドになったのでは? 2部は、ワタシ自身もミスがありましがた、大きな事故というよりも、全体的にあれあれ?という細かな縦のズレが、3楽章最後までリカバリできなかったのが残念。冒頭1楽章のギターからおかしい感じがしたので、コンマスとして相当意識的に鼻息でリードしたんですけど、気づいてくれた人、最後まで気づかなかった人と、メンバー間で差がでてしまったかな? 演奏中のアイコンタクトや楽章間でのトップ間での気持ちの持ち直しなど、まだまだ合奏技術が不足しているのに気づかされました。

●ということで、おいおいゆっくりレビューするとして、今回、ぢつは初の試みとして、アメリカンスタイルの入場をしてみました。開場からすでにステージにメンバーが乗って、調弦をしたり練習したり。目的としては、お客様に対してコミュニケーションの場を作ろうという点(開場からリラックスして演奏会を楽しんでもらおうというつもりでした)と、演奏者としてステージの響きに慣れること(リハのときとお客様が入ったときの響きがずいぶんと違うのです)、1曲目フランクの冒頭が非常に繊細なため、少しでも緊張をほぐすという意図がありました。当日になってワタシの発案で行ったため、演奏者側として経験がなくどうもぎこちない形になってしまいましたね。客席照明の暗転やチューナーを鳴らすタイミング、1ベル2ベルの意味と指揮者の入場タイミングなどなど、すべてがエンターテイメントになるはずだったのですが、ちょっと中途半端だったかもしれません。入場前の心地よい緊張を期待していたお客様には、申し訳ないことをしてしまいました。次回もこうしたスタイルにするかはまだまったく未定ですが、1曲1曲の出来だけでなく、会場に入った瞬間から会場を後にする瞬間まで、上質な感動をともにするため、今度ともいろいろと研究してみようと思います。

●で、演奏者という人種は、終わってしまったものの余韻に長く浸るということはあまりなく、もう気持ちは来年に向かっています(笑)。2005年9月24日(土)夕刻、3年ぶりにお茶の水日大カザルスホールに戻っての演奏会となります。松平頼暁さんの委嘱作品、6月のアントルモン企画でも演奏したラヴェルの「序奏とアレグロ」、そしてメインは長年の課題曲、R・シュトラウスの「メタモルフォーゼン(変容)〜23の独奏弦楽器のための習作」などなど。ますます充実した活動をどうぞご期待くださいね。

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2004/9/9 Thr.

●いただいているメールにも、なかなかレスができずに不義理をして恐縮です。どうも最近、あまり良い仕事ができていないです。なんだか空回りやお客さんとのズレなど、どうも成果を出せていないのが目立ってきました。もう少し、仕事のやり方や考え方を変える必要があるかな?

●さて、なかなかお気楽日記を更新できないうちに、とうとう今週末土曜日がメト本番の日となってしまいました。今年も充実したプログラムですし、演奏の質も、、、あはは、今年は例年より参加者が少なく心配な点もありますが、練習中随所に良い雰囲気を作れたこともあったので是非お時間のある方は会場にお越しください。曲目紹介などは、メト責任者のしょーやまさんのブログが詳しいですが、コンマスとしてワタクシの聴き所を。

●まずフランクのプシュケ第4曲。スケールの大きな曲ですが、主題自体は単純で難しいものではありません。何度も繰り返し繰り返し出てくる主題が、低い音程からどんどん高いスケールで盛り上がる雰囲気をお楽しみいただければ。メンバー以外のはむらぼ読者様で管弦楽版をご存知の方はほとんどいないかもしれませんが、オケ版よりも透明度がある演奏ができるのではないでしょうか? 2曲目ラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」。どこまでおしゃれに華麗に演奏できるかが勝負だと思います。奇をてらった解釈などは一切ないのですが、ふつーにおしゃれに雰囲気を出すって演奏は、マンドリン合奏では大変難しいんですよね。8割くらいの力でぴったりと完璧な演奏しないとそうならないので、さてさて本番はどうでしょうか? 粋とかエスプリとか、体の中にそうした血がないといけません。そういうリズム感って、わかってしまえば簡単なのですが、目先の音取り練習ではなくそうしたとこまで練習できたかな? ちなみに、7曲のワルツの断片が最後の8曲目のエピローグで出てきます。この曲、シューベルトを意識して作られたようですが、しまった、元の曲(34の感傷的なワルツ、12の高雅なワルツ)、勉強するの忘れた。。。

●そして休憩をはさんでラフマニノフの交響的舞曲。小出先生のロシアものって、一昨年のスクリャービン以来2度目でしょうか? この曲はオケでも振られたことがないようなので、その意味でも楽しみ。ワタクシ的にはこの曲はあくまでも「舞曲」であって、ダンス・シンフォニーではないです。なので、より自由に、感情の赴くままに演奏したいかな。というか、そうとう遊び心やかっこよさの追求なんてのを、大真面目にやってみたい曲。演奏技術的には大変難しいので(とても弾きにくい)、なかなかパワーがいりますが、大曲に挑める幸せを会場のみなさんと共に出来るとうれしいです。それにしても、我々だけかな? 8分の6拍子って、どうも上手く弾けませんね。なんだかリズム感が違うんだけどなあ。。。正直に3つずつ数えたり音を入れるのではなく、もっとルーズなリズムだと思うのですが(>メンバーのみなさん)。。。

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