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はむらぼのお気楽日記
まずはお約束、今日の出来事「お気楽日記」です。
2007/9/24 Mon.
●昨日は、ちょっとお出かけ、上野動物園まで遊びに行こうと車を飛ばしました。ところが、3連休の中日はダメですね。結構道が混んでいたし、上野についたらついたで駐車場は満杯。動物園はあきらめて、銀座博品館で遊んで帰りました。3連休中日って都内はそこそこ空いているという記憶があったのですが、最近は違うんですかね。認識改めないと。。。
●さてさて、メトレビューではありませんが、今シーズン、ワタクシ的にちょっとした技術的な進歩がありました。気づきというか、悟りというか(笑)。ぢつは昔からもとーぜんのようにやっていた手法なのですが、今回のブルックナーの伴奏部分(8分音符が同じ音で8つ続くような場合)であらためて開眼しました。文字通り左手でリズムを作る、という弾き方です。右手のトレモロは本当にまったく変えずに(本当に同じ速さのトレモロを続けます)、左手を押さえ直すことでリズムを出します。確かにこれまでも同様の手法は当たり前のようにやっていたのですが、今回の開眼はリズムの徹底度というか、音の処理(入りや切り方)をすべて左手で表現します。左手が歌うのです。小節の中のある部分ではなく、小節全般にわたって、すべてのパターンのリズムを打ち出すということ。
●これはワタクシにとって、相当大きな武器になりそうです。マンドリンという楽器は、どうしてもトレモロが安定するまでに1〜2回転くらいのダウンアップが必要で、その結果、気持ち悪い「ナカフクラミ」や16分音符のような細かいフレージングの明瞭さが出にくいという欠点があります。これを克服できる一つの手法が、この左手リズムなのです。なかなか言葉にしてもわからないかもしれませんね。左手でリズムを作るという感覚も、普通の弾き方とどう違うか、ほんとに微妙な感覚なんです。それでも、こういう開眼があることは、楽器を演奏する人間にとってとてもうれしいものです。そんなきっかけを作ってくれた今シーズンのメト、そして練習につきあってくれたメンバーには、これまでとは違った意味で大変感謝しているのです。
●そうそう、来年のメト情報をアップしています。ますます意欲的なプログラムですので、できれば少しだけお勉強して聴きにきていただけたらうれしいです。それにしても、いったいいつになったら、コンチェルト弾けるようになるんだろう。。。かなーり心配かも。。。汗
2007/9/16 Sun.
●まずはご来場のみなさん、本当にありがとうございました。昨年より多くのお客様にお聴きいただき、気持ち良く弾けました。またルーマニアへのたくさんの寄付、本当にありがとうございます。大切に使わせていただきます。
●さてさて出来はどうでしょうね? アンケートを読む限り概ね好評でしたが、我々からすると練習したことの7割くらいしか実際には出来なかったかもしれません。本番というのはなかなか難しいものですね。また、ご要望の多かったアンコール、我々も弾きたいのはやまやまなのですが、実のところ本プロだけでいっぱいいっぱいなので、どうかご容赦ください。
●で、個人的には例年よりもかなりミスが多くなってしまいました。残念無念。リハがそこそこ上手くいったので、反って嫌な予感がしてたんです。普段間違えたことのないところでミスを多発してしまいました。もっともっと精進しないといけませんね チューニングも狂わないよう、厳しく鍛えないと。
●自分自自身の中では、ラヴェルが一番上手く弾けたかな? ブルックナーはぢつはとても苦手で、曲が始まってもなかなかスイッチが入らないのですが、本番ではそこそこの雰囲気を作れたと思います。カザルス特有の至福の響きを満喫。もっとも、ちょっとおとなしすぎたかもしれません。静かなことと敬虔なこととは違うはずですが、内に秘めた想いを表現するのは本当に難しいですね。技術的には、おそらくほんのちょっとした音の処理の差なのでしょうが。。。再演のドビュッシーは、音にならない部分も多々あるのですが、まあ、あんな感じでしょう。ヤナーチェクは昨年のコダーイに次ぐ民族系で、ワタクシ的には得意分野。最後のソロを含めて事故が多くて申し訳ありませんでしたが、曲の面白さは出せたのではないかと思います。その他、曲間の座席移動など、演奏会として会場のお客様を退屈させてしまわなかったか、舞台上のマナーは悪くなかったか、ちょっと心配ではありますが、大きな拍手をいただきそれなりに充実した時間を過ごせたかと思います。
●一つだけ反省というか、問題提起というか。。。昨日今日のカザルスでの練習・本番を通じて、一番気になったのが「リアリティ」ということでした。マンドリン合奏はその音色から、たとえ打楽器などを入れても通常のオーケストラと異なり、圧倒的な「音圧」を感じることができません(チェロやローネのバリバリとした低音ですら、ワタクシにとっては音圧というものではないのです)。ささ氏のいう、透明や半透明の光線のような音で、圧力なくすーっと流れてしまう響きなのです。それが魅力であり、それを活かした編曲や演奏を試みているのは事実で、ブルックナーのような弦楽とは異なる独特の響きを奏でることもできるのですが、下手をすると「リアリティ」のない演奏になりがちなのです。確かにそれなりの演奏はしてるんだけど、生々しい音が遠い、ステージ上でCDが鳴っている感じ、ステージが非常に遠く感じる、、、そんな印象を持ってしまいました。ブーリバの激しいシーンにおいてすらです。カザルスの音響がそれに輪をかけていることもありますが、この感覚、ちょっと気になります。無理ないバランス重視の演奏をしてそれを大事にしてきましたが、本当はもっともっと楽器って鳴るのでは? そんなことを感じた一日でした。ということで、来年は、、、ははは、今から大変気が重いです。1年がかりで音をとって少しでも弾けるようにしなくちゃ。。。笑
2007/9/15 Sat.
●いよいよメト18thリハーサルです。それぞれが課題をもって臨んで、一度出来たことはすべて本番でもできるよう頑張りたいと思います。
●さて、今年のメトの課題はなんといってもリズム。ブルックナーでは、オルガンのような和声感をもって音を処理して、その上で停滞しない音楽を築かなければなりません。これは結構、メンバーとしては初体験のゾーン。これまでのフランス音楽とはまったく発声が違いますし、リズムを感じる部分が異なります。ワタクシ的には、これらが出来た上で、さらに音が望む方向にちゃんと行く演奏をしたいです。ドビュッシー・ラヴェルは、小節線をまたぐときのビート感。小節線が見えないような演奏をしなければなりません。その上で、カザルスの音響ですから、旋律の出だしをしっかり弾かないとなにやっているかがわからなくなります。
●そして、ブーリバは、ガッチャマン、ガッチャマン、ミラーマンの1楽章、めぽ・とぽ・ろぽやプリッツェル、プリッツェルの2楽章のリズムです。ワタクシ的にはOKですが、最近若いメンバーの中にはこれらを知らない人たちが多いようで、ちょっとだけ心配。マンドリン系にはミラーマンは出てこないのですが、めまぐるしいリズムをそれらしく弾けるか、これまでにないメトの力を見せられればと思います。そしての3楽章の最後では、浄化のソロと昇華の鐘。死を超えた何かを表現できればと思います。ということで、明日夕刻、カザルスでお待ちしています。
2007/9/10 Mon.
●そうそう、Mixiですが、ニックネームを「はむらぼ」で検索いただければすぐに見つかります。あちらの世界でも、どうぞご贔屓ください。
●さて、本番直前の宣伝モードですが、今日はメインのヤナーチェクについて。「タラス・ブーリバ」というのは、耳慣れないかもしれませんが、人の名前です。ゴーゴリの原作、17世紀初頭のコサック族長「ブーリバ」の物語。ブーリバ隊長率いるコサック軍@ロシアとポーランド軍との戦いから、印象的な3つの「戦い=死」のシーンを情景描写した音楽です。1曲目は「アンドリイの死」。敵軍の娘と恋仲になってしまったブーリバの息子アンドリイを、ブーリバ自らが銃殺するという悲劇。冒頭、ちょっと物悲しいアンドリイ達の「愛の調べ」、そしてテンポアップした激しい場面は父ブーリバの「怒り」、そしてシンバルやティンパニなど打楽器が炸裂する「戦い」のシーン。死を前にしたアンドリイが愛を回想するシーンでは、マンドリンの開放弦を弓で弾いて空虚な響きをお届けします。
●2曲目の「オスタップの死」は、ポーランド軍の勝利のシーン。ワルシャワの刑場に、ブーリバの息子オスタップが引かれていきます(弦のオスティナート=あるパターンを執拗に繰り返す)。勝ち誇ったポーランド軍がマズルカやクラコヴィアク舞曲を踊り、オスタップは拷問の苦しみの果てに思わず遠い父を想い叫びます(この叫びは、クライマックス直後のアルトソロの甲高い旋律です)。実は群集に隠れて一部始終を見ていた父ブーリバは、敵だらけの中、我を忘れてオスタップに声をかけますが、その瞬間オスタップの首がはねられるのです。
●そして3曲目は「タラス・ブーリバの予言と死」。息子の弔い合戦に奮闘するも、ブーリバはついに捉えられて火あぶりの刑に処せらてしまいます。しかしながら、ブーリバは燃えさかる火の中でロシア人民の不滅を予見するのです。コーダに入り、荘重なオルガンの響きとともに、ブーリバの昇天の賛歌が奏でられ、最後にはすべてを浄化するかのようなヴァイオリンの調べ(今回はマンドリンソロ)と勝利の鐘が鳴り響くのです。原作のもつ壮大なロマンを、マンドリンオーケストラならでは響きで、少しでも感じていただけたらうれしいです。
2007/9/9 Sun.
●こちらではすっかりご無沙汰です(Mixiで日記ならぬ月記を細々と書いています)。来週メト本番ということで、こちらで少し宣伝を。9/16(日)午後6時半、日大カザルスホールでの開催となります。連休中日ではありますが、是非お誘いあわせの上、会場までお越しくださいね。ご満足いただける上質な音響空間をお聞かせできるよう、5ヶ月間がんばってきました。
●で、まずは、メト第2ページを更新。トップページの変更だけでなく、過去音源の再掲と前回演奏会の音源一部をアップしました。音源はこちらからどうぞ。トリスタンとイゾルデ@30分の大作は初出。カセッラのセレナーデも非常に良い曲なので、是非聴いてみてくださいね。
●そして、本日最後の練習が終わりました。出来はどうでしょうね? 今年はいろいろな意味でメトが新たなステップに突入した感じがします。一昨年のメタモルフォーゼン@リヒャルト、昨年のトリスタン@ワーグナーでの体験が、ある意味武器になってきたかな? 編曲者のささ氏いわく、半透明のサウンド、自分たちのものとして消化し一つのスタイルとして確立できてきたかなと思っています。その上で、今年は新たな語法を学んできました。一つはブルックナーのドイツ的発音(そしてそれとドビュッシーやラヴェルといったフランス語的発音との違い)。そしてヤナーチェクの民族色。どれも慣れるまでが大変で、本番どのくらい雰囲気を出せるか予想つきませんが(笑)、メンバーとしては例年以上の充実した練習ができたと思っています。どうぞご期待くださいませませ。
●ということで、遠方のみなさんや当日どうしてもお越しいただけない方のために特別大サービスの限定公開、本日の練習状況@ブルックナー(MP3、18Mb、約50分)をアップしました。マンドリン初?のブルックナーに、少しでも興味を持っていただければうれしいです。プロ指揮者の指導、本番直前の細部の調整ってこんな感じでやっているんので、雰囲気だけでも感じていただけるのではないでしょうか。フライングということもありますので、当日会場で初めて聴きたいという方は、ちょっとの間我慢してくださいね。
2007/2/12 Mon.
●忙しい毎日でした。ようやく落ち着いてきましたので、懸案の記事更新。来月11日に武蔵野市民文化会館小ホールで開催されるクリスタル・マンドリン・アンサンブルのコンサート情報をアップしました。ずいぶん前に原稿をいただいていたのに、関係者の皆様、ファンの皆様に大変ご迷惑をおかけしました。個人的には、グリーグと終曲が興味あるかな? さてさて、ワタクシは当日聴きに行けるかな?
2007/1/7 Sun.
●遅れ馳せながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。すっかり休眠サイトとなりましたが、年明けくらいは更新しないと本当に忘れられてしまいますのでね。ということで、この間、MIXIなんぞに出没していたりもしますが、だいぶその雰囲気はつかめたので、たまにはこちらに戻ってみました。久しぶりのエディタ@タグ打ちも、悪くないですな。。。笑
●はむらぼサイトも今年で10年目に突入。すっかりご無沙汰しているので、とりたてて感慨も何もないのですが、その10年の間に結婚して、子供が二人生まれて、家を買ってと、いろいろなことがありました。それでも相変わらず休日にはマンドリンの練習に行って、仕事から帰ったら編曲するなどなど、音楽活動は変わらずですし、自分自身の音楽的な関心もそれほど大きく変わっていないかも。CDの数だけは爆発的に増えていますがね(笑)。その昔は、年初の誓いなども立てていましたが、さてさて今年はどうでしょう? ここ数年来の課題である「変わる」「ネコ型人間」ということに対して、もう少し積極的になる必要がありそうです。あとは、、、もう少しインプットを増やしたいかな。昨年後半は、当社比倍増くらいの本を読みましたが、読書だけでなく人と会ったり、演奏会や美術館など直接目の当たりにしたり、そして家族でこれまで行ったことのない場所へ旅行するなどなど。この歳になって、さすがにそろそろポケット@過去の蓄積がさびしくなってきたようなあせりがあるので、初心に帰って勉強できればよいと思います。
●ささざき歴史2をひさーーーーーーーーしぶりに更新しました。関係者および読者のみなさま、ご迷惑をおかけしました。今回は、第58話のアイルランドから、第69話のリストまでをアップ。半年前にいただいていた原稿をようやく掲載しました。で、ワタクシ的には、これらの人たちの大半が勉強不足なのでよくわからないというのが本音。この世界、まだまだ知らないことが多すぎます。ということで、一つのファイルで作成していますが、以下、直接リンクも貼っておきますね。アイルランド、アイブズ、ヤナーチェク、ジョリベ、カンチェリ、ハチャトリアン、ナッセン、コダーイ、クライスラー、ラロ、、リスト。ご興味のあるところから、お読みください。
●お約束はしませんが(笑)、昨年5月以降の日記やMIXIの記事もおいおい載せていくつもりです。毎日、どんな事件があったかメモだけはとってあるので、記憶のある範囲で日常を記せたらなあ。。。
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